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『ニュルンベルク年代記』海賊版 零葉〜 ロードス島ほか

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ニュルンベルク年代記 海賊版
ドイツ語版 
アウグスブルク、ヨハン・シェーンスペルガー
1496年9月18日発行

木版部分にあわせて窓を切り取られた紙ばさみつき
のどの部分が貼りつけてあります
零葉サイズ257x180mm

『ニュルンベルク年代記』(1493年)は、ドイツの初期の印刷本すなわち、揺籃期本(インキュナブラ)の中で最もよく知られているもののひとつです。著者は、ニュルンベルクの市医のハルトマン・シェーデル(1440-1514)で、刊行したのはアントン・コーベルガー。コーベルガーは、インキュナブラ時代のドイツ出版界で最も成功した人物と言われ、アルブレヒト・デューラーの名付け親としても有名です。

この『ニュルンベルク年代記』の出版後、アウグスブルクのヨハン・シェーンスペルガーによって、ラテン語版とドイツ語版の海賊版が作られて流布しました。ドイツ語版が1496年と1500年に、ラテン語版は1497年に刊行されています。いずれも小ぶりな二つ折判です。こちらは1496年のドイツ語版からの零葉です。

参考:
『美しい書物の話〜中世の彩飾写本からウィリアム・モリスまで』アラン・G・トマス 小野悦子訳 晶文社、1997年
「『ニュルンベルク年代記』の魅力」雪嶋宏一(『書物学』11巻、勉誠出版、2017年)
『書物の森へ〜西洋初期印刷本と版画』町田市立国際版画美術館、1996年


この零葉に描かれたロードス島は、クレタ島と並んで、ギリシャで最も重要な観光地域の一つです。『イーリアス』にも登場します。島内のアクロポリスは、アテネのアクロポリスと並んで最も観光客が訪れる場所です。島の北西部には蝶の谷があり、ロシアクマノミ(スペインフラッグ)が生息します。島は14世紀初頭、聖ヨハネ騎士団により占領され、要塞が築かれたことでも有名です。この零葉にも要塞らしきものが描かれています。


*インキュナブラの零葉は他にも在庫がございます*
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Stock Code: 210602_4beni

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