2021/05/21 05:18
人形の家(一名ノラ)
イブセン
村上静人編
アカギ叢書第一編 大正3年第三版
「神聖な義務とは、何のことでせう」
「それが解らないのか。夫と子供に対するお前の義務さ」
「私には、それと同じやうな義務が他にあります。・・・・・それは私自身に対する義務です」
「いや、何にしても、お前は妻であり、母なのだ」
「私はもうそんな事は信じません。私は何よりも人間なのです。あなたもさうです。少なくともこれから成らうとするのです。・・・・・私も人の話や書物では満足が行きませんから、自分自身で考へて明かにしなければなりません」
戦前日本で深く愛された、ノルウェーの作家イプセンの戯曲です。
先日、NHK朝の連続ドラマ「おちょやん」で取り上げられているのを偶然目にし、驚きました。