2021/11/02 21:21
19世紀末ミュンヘンで刊行された週刊誌『ユーゲント』を入荷しました。
「ユーゲントシュティール」という言葉の元になった、あの『ユーゲント』です。
1897年の52冊、元表紙付きで、綴じられたりはしておらず、
当時のままの状態です。
とても興味深いことに気づきました。
各冊子の標題右上に押された印です。
どうやら、19世紀末までヨーロッパ各地で使用されていた新聞印だと考えられます。
しかも、この52冊の雑誌に押されているのは、
K.-K. Zeitungsstempelと読めます。
K.-K. とは、もしかして、kaiserlich und königlich、つまり「帝政=王政」のことではないでしょうか。
だとすると、この印は、「帝政=王政(オーストリア=ハンガリー帝国)新聞印」
だということになります。
オーストリアの世紀末と南ドイツの世紀末の結びつきを示す資料なのかもしれないと・・・
頭の中が世紀末芸術のイメージでいっぱいになってしまいました。