2022/06/07 22:43
西田幾多郎記念哲学館で毎年刊行されている『西田幾多郎未公開ノート類研究資料化~報告5』に、このたびも寄稿させていただきました。
拙文は「骨清窟のインゼル文庫~西田幾多郎旧蔵本3」と言います。
(骨清窟とは、京都大学近くにかつてあった西田の住まいの書斎部分のことで、現在は哲学館の敷地内に移築されています。
http://www.nishidatetsugakukan.org/column2.html)
西田幾多郎の姪の哲学者高橋ふみのことも書きました。
この機会にと西田旧蔵のインゼル文庫を調査させていただいたのですが、その中にエドゥアルト・シュプランガーから西田への献呈本が見つかりました。詳しくは報告書を手に取っていただけたら幸いに存じます。哲学館でお求めになれます。
そのシュプランガーの本はゲーテについてのものでした。
西田の時代の国内外の「ゲーテ受容」も非常に大きなテーマだと思います。
(写真は『西田幾多郎未公開ノート類研究資料化~報告5』より)
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ところで、
5月初め頃のドイツのとある古書オークションに、20世紀初頭のインゼル版のドラクロワ 挿絵入りゲーテの『ファウスト』が出品されました。
不勉強で存在を知らなかったので、驚愕し、また装釘が大変ドイツらしく素晴らしいものでありましたので、入札を悩みましたが、あまりに日本では需要がなさそうかと諦めました。少し調べましたら、どうやら、一冊一冊装釘が異なるものである可能性があります。同業者先輩方に聞いてみなければと思っています。ただし、版画は石板ではないのが悩みどころです。それにしても、インゼル出版社のキッペンベルク夫妻の本好き(書痴ぶりって言ってもいいのかな・・)は、つくづく相当なものだと感じました。
西田幾多郎記念哲学館の翻刻プロジェクトについては、以下のウェブサイトをご覧ください。
https://websites2.jmapps.ne.jp/nishidanote/
また、
以下の拙文などもお読みいただけましたら幸甚です。
http://www.chilchinbito-hiroba.jp/column/takahashimahoshoten/253/
(この東京出張はコロナ禍の直前でした。コラムに年月日がないので、いつか分からなくなってしまうと気づき、新しい連載には年月日を記すことにしました。)