2023/04/30 22:11




今日は高岡市美術館でウィリアム・モリス展を見てきました。

壁紙やテキスタイルはもちろん、ケルムスコット・プレスの本が最後に何冊も展示されていて、
楽しく鑑賞しました。
モリスってやっぱり釣りが好きだったんですよね。
拙コラムに、だいぶん前にモリスと釣りについて書きましたが、
我が家の椅子はまだ修繕されていません...

私は長らくケルムスコット・プレスの本がなぜか苦手だったのですが、
今日はすんなりと見ることができてとても嬉しかったです。
いつもは冷たく感じるモリスの紙面が優しく感じました。
有名なモリス力作の活字も柔らかく見えました。
改めて、彼がいかに15世紀のインキュナブラを愛したかがひしひしと伝わってくるように思いました。
また、マージンの装飾とテキスト詰まり具合は、時祷書そのものです。

ところで、展示会場では、ケルムスコット・プレス設立宣言文の載った本と
トマス・モアの本が逆になって展示されてしまっていました。
ケルムスコット・プレスの本は皆似たデザインですので、そんなことが起こったのでしょうか。
私はケルムスコット・プレスの設立宣言文が大好きで、
オリジナルで鑑賞しようと意気込んでのぞき込んで、あれ?と気づいた次第です。
今まで誰も気づかなかったなんて、本の世界はやっぱり閉じた小さなマニアックな世界なのかな?と
思いながら、鱒寿司を買って帰途につきました。

曇り空でしたが、車中から突然剱岳の頂上だけがぽっかり浮かんで見えた時間があり面白かったです。