2025/07/02 17:11

パリで長年創作活動をされてきた、画家で彫刻家の佐藤逹さんが、昨日金沢へいらっしゃいました。


佐藤さんとは、田村書店勤務時、2014年グラン・パレの古書フェアに出張した際、お会いしました。
それ以前博士論文執筆時にお世話になった、京都工芸繊維大学の故竹内次男先生が、パリに行くのなら!とご紹介くださったのです。
お会いしてみてびっくり、田村書店でよくお会いしていた装釘家(ルリユール作家)の大家利夫さんも佐藤さんのご本を手がけられているとのことでした。

その後銀座で個展をされているとき訪ねさせていただいたり、ほんの数回しかお目にかかっていないのですが、不思議と昔から知っている方のような気持ちになってしまっていて、今回ほんの数時間の金沢ご滞在でしたがいらしてくださってとても嬉しかったです。旅の目的は鈴木大拙館とのこと。大拙館、我が家の向かい側です。すぐにご案内しました。アーティストである佐藤さんと見せていただくと、新しい視点で眺めることが出来、幸せなことでした。その後、共通の知り合いであるセシル・アンドリューさん(アーティスト)とご主人の川上明孝さん(金沢市立安江金箔工芸館館長)もいらしていただき、氷室まんじゅうを食べました。(ちょうど7月1日氷室まんじゅうの日でしたので!金沢ではこの日に無病息災を願ってまんじゅうを食べる習慣があります。)


↑ 氷室まんじゅうと包装紙(註1)。

佐藤さん、在仏50年を記念して出された作品集を持ってきてくださいました。
素晴らしい本で、感激しております。
ありがとうございました。


↑ 前述作品集の中の佐藤さんの作品

↓ 彫刻編と絵画編の二部門に分かれて立派なクロスの函に収められています。(クロスの函は写真に写っていません。)
残念なことに、私は未だ佐藤さんの限定本のご本を拝見していなくて、今回この作品集を手に取らせていただいて、改めて、拝見したくてたまらなくなっています。限定本はたしかリト入りだったかとお聞きしていたような。


↑ 2014年グランパレの古書展での佐藤さんと私。


またお目にかかれますのを心待ちにしております。


(註1)竹内次男先生の教育方針として、裏紙を使って工夫してノート(つまりは自分の本)を作るというものがあり、私も熱心に試みましたので、包装紙を見ると未だ裏がコーティングされていないかどうかを確かめる癖があります。この氷室まんじゅうの包装紙はコーティングされており裏紙としては使えないものでした。